カンボジア 容認できぬ異常な選挙

Last-modified: Sun, 03 Mar 2019 22:51:18 JST (1899d)
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(2018.7.31)
 前回2013年の総選挙では最大野党の救国党が4割以上の議席を得ていたが、おととい投開票された下院の総選挙で、与党・人民党の圧勝が確実視され、与党関係者によれば、全125議席を人民党が独占する可能性すらあるという。 今回の選挙結果と、それによる政権の正統性を認めるわけにはいかないと、欧米も日本も選挙監視団を送らず、毎回監視をしてきた国内団体も手を引いた。

 欧米が選挙の環境が不当だとして選挙支援をやめるのは仕方がないとして、日本も支援をやめて良いのだろうか。 33年間首相の座にあるフン・セン氏の背後には中国がいるのだから、アジアの隣国の日本としては、カンボジアが民主主義を完全放棄するのを手をこまぬいて見ているわけにはいかない。 アメリカなどの参画の声掛けもしながら、日本政府は率先して何らかの対応をする必要がある。

朝日新聞 社説:「カンボジア 容認できぬ異常な選挙