ゲノム編集の子 断じて許されない行い

Last-modified: Sat, 08 Dec 2018 23:27:24 JST (1984d)
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(2018.12.2)
 遺伝子を狙ったとおりに改変する「ゲノム編集」にかかわる科学者らの国際会議で、中国の大学副教授が、エイズウイルス(HIV)が感染しないように遺伝子を操作した受精卵から双子が生まれたと発表したそうだ。 どのようにして被験者を募り、同意を取りつけたのかもはっきりしないまま、子の誕生が唐突に公表されたそうで、世界中から厳しい批判が寄せられているそうだ。

 中国では妊娠目的での受精卵の遺伝子改変を国の指針で禁止しているそうで、発表した大学副教授はそれを知らなかったのか、あるいは、単なる指針で国内で多くのニーズがあるから開発しただけということかもしれず、それを不用意に国際会議で発表したことが問題だったのかもしれない。

 気を付けなければならないのは、今後は世界に公表せずにこのような開発が地下で進められることだ。 人権がそれほど重くないと言われる中国との先端技術開発の情報交換は、いろんな意味で気を付ける必要がある。
 もちろん、日本国内でも同様なことが起きないよう、議論と周知が必要だ。

朝日新聞 社説:「ゲノム編集の子 断じて許されない行い