ゲノム編集食品 丁寧な対話が不可欠だ

Last-modified: Sat, 16 Feb 2019 22:52:45 JST (1914d)
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(2019.2.16)
 遺伝子をねらい通りに改変するゲノム編集技術で作られる食品の取り扱いを検討してきた厚生労働省の部会が、報告書案をまとめたそうだ。 報告書案は、自然界でも起きる現象であるからと言って、現にある遺伝子を切断することによって、塩基配列が1~数個変化させるだけなら「遺伝子組み換え」に当たらないとの立場をとり、法律に基づく安全性審査は不要とされ、厚労省は今後出す「通知」に従い、改変内容などを届けさせる方針だそうだ。

 少しぐらいなら良いだろうということのようだが、歯止めがあるようでないようなルールであり、自然界がどのような基準で遺伝子組み換えをさせているのかも分からない状態で、自然界同様に少しの遺伝子組み換えぐらいなら何でもありというのはあまりにも無謀だ。

 何を急いでいるのかは知らないが、人間の体に入る食の安全であり、一度前に進んだら後戻りができない遺伝子組み換えに対しては、慎重にしてほしいものだ。 食べるか食べないかを消費者の判断で決められるようにすれば良いといっても、身の周りに遺伝子組み換え食品があること自体がかなりのリスクで、いつ気づかずに体内に入ってしまうかもしれず、日本国内に流入すること自体を止めるべきだ。

朝日新聞 社説:「ゲノム編集食品 丁寧な対話が不可欠だ