九州豪雨1年 「知山知水」で備えを

Last-modified: Fri, 30 Aug 2019 22:20:27 JST (1719d)
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(2018.7.6)
 42人の死者・行方不明者を出した「九州北部豪雨」から1年が経った。 いまだに、福岡県朝倉市から大分県日田市にかけての被災地には、山肌があらわになった斜面が残り、福岡県で423世帯の1032人、大分県で43世帯94人が、仮住まいを余儀なくされている。

 被災した一帯は2012年にも豪雨に見舞われており、その経験をいかした防災マップづくりや地区ごとの避難訓練も行われ、意識の高い地域とされており、消防団や近所の人に促されるなどして早期に避難して助かったという人がいた。 一方で、声をかけられたのに自宅にとどまって命を落としたと考えられる事例や、逃げようとしたときにはすでに河川が氾濫(はんらん)していて、避難所までの経路が確保できなかったケースや、土砂崩れや停電などによる通信の途絶もあった。

 災害経験が乏しい地域は、どうしても災害対策が甘くなる傾向があるので、「以前は大丈夫だったから」、「自分たちの地域には来たことがないから」と過信・楽観視せずに、「知山知水」を心に刻み、対策を積み重ねたい。

朝日新聞 社説:「九州豪雨1年 「知山知水」で備えを