健康格差社会 命の不平等なくすために
Last-modified: Wed, 23 Jan 2019 22:40:32 JST (1938d)
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(2019.1.21)
厚生労働省のデーターにどれだけの信頼性があるのか知らないが、日本人の平均寿命は昨年もまた、過去最高を更新し、女性87.26歳、男性81.09歳になったそうで、厚生労働省は、「健康意識の高まり」や「生活習慣の改善」を要因に挙げているそうだ。
■貧困が生む悪循環
昔、経営層などお金持ちは太っていて、労働者層など貧乏人は痩せているという話があったが、いつごろか、太った者はトップビジネスマンとして見られず、自己管理ができない者として見られるようになった。
当然例外はあるが、上級者層は、高齢者になっても何らかの社会貢献をして充実した日々を送ることが多く、下級者層は、社会貢献する機会を与えられず、日々の充実もなく過ごすことが多い傾向にあり、これが少なくとも健康年齢に影響しているのではないかと推察する。
■影響は子どもたちに
一般に低所得者に対してはそれなりの所得支援などをする必要があるが、一般の下級者層の親は自身も子供のころから朝食を省いたり、自己コントロールができなかったりしていて、その親を見て育った子供は、朝食を省いたり、歯へのケアが足りなかったりする傾向になってしまう。
■負の連鎖を断つには
「所得格差」同様、寿命が延びれば「健康格差」は大きくなるのは当然の理であり、寿命の短い人に目を向けることは重要だが、「格差」の存在自体を嘆く必要はない。
健康教育というか生活指導をする必要はあるが、長生きをして何をするのかという長寿の意識付けが重要で、明日のことをあまり考えず、今が楽しければそれで良いという人生観の人には健康教育などは無意味だ。
ここで、低所得者ではなく、「下級者層」という言葉をあえて使っているが、「人生の目的意識も持たず、今日のみを生きている人」という程度の意味で使っており特別な定義をしていない。
朝日新聞 社説:「健康格差社会 命の不平等なくすために」