先生の働き方 子供のためにも改革を

Last-modified: Thu, 06 Dec 2018 23:20:47 JST (1985d)
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(2018.11.30)
 中学で6割、小学校で3割の教員が月80時間を超す残業をしているそうだが、中央教育審議会で教員版「働き方改革」の議論が大詰めを迎えているそうだ。 学校は「ブラック職場」だと言われているそうだが、どこに問題があるのか。

 残業時間が増えているというが、仕事量が増えているのだろうか。 昔は、勉強ツールや宿題などは、教員が手製の印刷物を作ったりしていたが、今は、ほとんど市販のツールを使用して勉強させたり、宿題を出したりしているし、少子化で教師一人当たり担当児童数も減っており、仕事量が減っていることはあっても、増えているようには、客観的には見えない。

 最近は教科が多様化していて、質量ともに大変になっているというが、学校によっても違うのかもしれないが、小学校でも、英語や体育、書道などについては、最近は専門の外部講師が担当したりしており、その分、教員の負荷は下がっているとも思われる。

 他に考えられることとして、父兄や社会のモンスターペアレント化というか、本来家庭ですべき躾などを学校にさせようとしている親がいるなど、父兄のレベル低下のしわ寄せが教員に来ている可能性があることや、一般企業でも言えることだが、教員自身のレベル低下により、少しでも気にくわないことがあったら、「ブラック」だと騒ぐことにあるのではないだろうか。 昔は、週2時間程度の残業だったというが、実は昔から残業がもっと多かったのではないかとも考える。

 校長や教育委員会が教員を適切に管理すれば良いという話もあるが、それぞれの教員の能力に関係なく一様にクラスを任せているような、校長や教育委員会にそれだけの管理能力が期待できるとはとうてい思えない。 クラスのレベルを上げる方法として、例えば、25人1クラス1教員とするより、50人1クラス2教員にする方が、レベルバランスも良く質の高い授業ができるのでは。
 単に残業を減らしたいのであれば、教員を増やして、担当教科を分担するのが、良いだろう。

朝日新聞 社説:「先生の働き方 子供のためにも改革を