原爆の記憶継承 若い世代の新たな挑戦

Last-modified: Sat, 02 Mar 2019 21:59:28 JST (1899d)
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(2018.8.9)
 広島と長崎の被爆者は、平均年齢が82歳を超えた。 ほんの一部の心無い若者だと思うが、広島や被爆者に対して、暴言を浴びせる者がいるというが、被爆体験の継承も慢性化というか転機を迎えている。

■人権・環境と重ねて
 日本は唯一の被爆国というが、それがどうしたというのだ。 世の中に残酷なことはいくらでもあったし、今でもある。 兵器で言えば、枯葉剤とか、生物化学兵器とか、サリンとか。 日本は唯一のサリン被害国という話も今後、世界にしていくのだろうか。

 国家というものがある程度確立された近代において、基本的に戦争というのは対立する各国の軍人どうしの戦いだ。 しかし、原爆というのは、軍人への攻撃を超えた都市の破壊を前提として造られた兵器であることが問題であり、広島や長崎に落とされた原爆では、多くの一般人を殺戮している。 このことが、他兵器とは一線を画し、人権や環境を破壊する兵器として問題視されていることのひとつだと思うが、当然のことだからか、なぜ原爆がいけないかが明確に説明されないまま、騒いでいるような気がするのは気のせいか。

■ゆるくつながる
 被爆者の話を聞いたりして、被爆者と接するために集まることが悪いとは言わないが、このような集まりには期限的限界があることは小学生でも分かる現実だ。 多くの人を集めて、お題目を唱えて悲壮感を訴えるのは、いかがわしい宗教団体か、労働組合と変わらない。 何が世界のためになり、国家のためになるかを一般人にも分かるように論理的に訴えないと、自己満足を得るだけなら良いが、広く永く正しく世間には伝わらない。

■被爆者とともに
 被爆者の方は戦争の犠牲者なので、日米他が彼らを可能な限り保護していくことは重要なことだが、彼らを利用して非核問題を訴えるのはいかがなものか。 どこかの国の慰安婦問題を連想してしまう。

朝日新聞 社説:「原爆の記憶継承 若い世代の新たな挑戦