原発事故賠償 不備の放置は無責任だ

Last-modified: Sat, 10 Nov 2018 23:58:36 JST (2012d)
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(2018.11.1)
 原発で大事故が起きた際の損害賠償制度について、保険で備える金額の引き上げなど、原子力委員会の部会で検討してきたが、電力会社や保険業界と調整がつかないため成案を得られず、抜本的な見直しが先送りされようとしているそうだ。

 政権と電力業界は原発の再稼働を進めようとしているわけだから、電力会社株主や地域住民などに安心していただくためにも、保証額の拡大など、東京電力福島第一原発の事故も教訓にした見直しをするのであれば早急にすべきだ。

 福島の事故の賠償については、想定外の事故で、しかも自民党政権時代ではなかったこともあり、当時の民主党政権の対応の悪さが被害の拡大をもたらしたのであって自民党政権では起こりえない例外中の例外の事故だという考えが、政権の頭の片隅にあっての踏ん切りの悪さかもしれないが、同じことは起こらないとしても、想定外なことは起こる可能性としてはある。 事故と無関係の電力会社にも賠償に巻き込むようなことはあってはならない。

朝日新聞 社説:「原発事故賠償 不備の放置は無責任だ