参考人にやじ 言論の府をおとしめた

Last-modified: Wed, 18 Sep 2019 17:16:34 JST (1699d)
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(2018.6.23)
 受動喫煙対策を盛り込んだ健康増進法改正案を審議中の衆院厚生労働委員会で、自民党の穴見陽一衆院議員が、参考人として出席した肺がん患者に向け、「いい加減にしろ」とヤジを飛ばしていたことがわかった。
 異論に耳を傾けず、批判に対し、敵意もあらわに言い返すのは野党の常とう手段だとは思うし、厚生労働委員会が言論の府かどうかは知らないが、このような行為は、議員としての資質を疑わざるをえず、自民党内で厳正な処分を検討し、党として襟を正すべき行為だ。

 内容の良しあしは別として、参考承知として招いた民間人に対し、批判的なヤジを飛ばすなどあってはならない。
 受動喫煙と肺がんとの因果関係がどこまであるのかは別として、内容としては詳細に検討すべき事項である。
 これは与野党に言えることだが、ヤジそのものの自粛ということをこの機会にもっと真剣に検討しても良いのでは。

朝日新聞 社説:「参考人にやじ 言論の府をおとしめた