台湾の地方選 中国との安定望む民意

Last-modified: Tue, 04 Dec 2018 23:39:35 JST (1987d)
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(2018.11.27)
 蔡政権が有権者や企業の痛みを伴う改革に切り込んだためか、台湾の統一地方選で与党民進党が大敗し、蔡英文総統は「責任をとる」として、兼務する同党主席を辞任したそうだ。 2016年の総統選では、馬英九前総統の急速な親中路線を警戒され、蔡氏が勝利している。

 台湾の民意は、中国からの独立も統一も望んでいないようだが、そのような中途半端な状態を中国など世界がいつまでも許すだろうか。 中国共産党の政権配下になるのも嫌なことは理解できるし、中国からの独立を宣言すれば、中国からの経済制裁などが予想され、大きな打撃を受けることは目に見えているし、中国の軍事的脅威は計り知れない。

 近隣の日韓もそれほどあてにはならないし、米国だけが頼りでは心もとない。 自由主義社会では、自己責任という痛みも伴うので、どうしてもぬるま湯から抜け出すには、痛みが伴うというか勇気が必要だ。 民進党の今後の奮起と民意の覚醒に期待する。

朝日新聞 社説:「台湾の地方選 中国との安定望む民意