大谷選手 挑戦する姿勢への共感

Last-modified: Thu, 22 Nov 2018 23:52:55 JST (2000d)
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(2018.11.15)
 ことしから米大リーグに移った大谷翔平選手が、アメリカン・リーグの新人王に選ばれたそうだ。

 新人王に選ばれたこと自体は、喜ばしく、おめでとうと言いたいが、日本のプロ野球界でそれなりの成績を出してきた選手が、アメリカに行って新人王を貰うということは、アメリカの懐の深さというか、 日本のプロ野球が対等に評価されていないことの裏返しという意味で、複雑な気持ちになり、素直に喜べない。 プロ野球界で自信を持ち、アメリカン・リーグでも勝負してみたいと考えるほどの選手であれば、現状の新人王の条件であれば、新人王を貰って当然というぐらいの気持ちでアメリカン・リーグに挑戦して欲しいものだ。

 新人王には、集客力も評価内容に含まれているのかもしれないが、投手としては、右ひじを痛め、10試合しか投げられず、打者としては、本塁打22本、打点61とそこそこの成績でしかなかった。 投手でそれなりの成績を出せていたら、打者としてそこそこの成績を出せていたのか、あるいは、出せていても結果として選手生命を縮める結果になりはしないか、今後が心配だ。

 球団としては、集客力を含めた、投手と打者の総合力で選手を評価し、選手生命をそれほど気にしていない可能性もあるので良いかもしれないが、選手自身としては、安打数、ホームラン数や勝利数などのそれぞれの多さを求めるのも人生、それらの総合力を求めるのも人生、太く短く生きるのも人生であり、大谷選手が多様な評価基準を提供したことは間違いない。

朝日新聞 社説:「大谷選手 挑戦する姿勢への共感