子どもの悩み 夏の間に受けとめて

Last-modified: Sat, 02 Mar 2019 22:12:53 JST (1900d)
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(2018.8.5)
 いじめ、級友や先生とのあつれき、勉強、進路――。 悩んでいる子どもにとって、学校を離れていられる夏は貴重な時間だ。 学校に限らず、一つの閉ざされた組織にいると、いじめやあつれきなどが発生しやすいが、その有力な解決策の一つがその組織からの解放だ。

 周りの大人は、子どもの悩みを受けとめるチャンスでもある。
・子どもが悩んでいないかを見てあげる
・子どもの悩みを聞いてあげる
・子どもの悩みの解決の相談に乗ってあげる
・ときどき、話しかけてあげる

 悩みを受け止める基本は家族だ。 子どもの話をじっくり聞ける親でありたい。 気楽に話せる兄弟姉妹でありたい。 それも難しいようなら、いろいろな窓口があることを教えてあげよう。

 悩んでいる者の多くは、周りや地面しか見ていない。 子どもには、世界は広いことを教えてあげて、将来や空を見るように勧めよう。
 本人が悩みを打ち明けてくれるなら、じっくりと悩みを聞いてあげよう。
 そのうえで、これからどうしたら良いかを一緒に考えてあげよう。
 その後、ときどき話して子どもの様子の変化をさりげなく見てあげよう。
 周りの大人は、子どもに余裕をもって接しよう。 余裕のない者に相談する者はいない。

 夏休みのない大人も、たまには夏季休暇を取って家族や先祖と向き合うのも良いだろう。 今悩んでいる場所だけが世界ではないのだ。 自分の原点に帰るには、家族が一番だ。

朝日新聞 社説:「子どもの悩み 夏の間に受けとめて