安倍1強政治の果て 民主主義の根腐れを憂う

Last-modified: Fri, 26 Jul 2019 21:22:44 JST (1753d)
Top > 安倍1強政治の果て 民主主義の根腐れを憂う
(2018.7.22)
 きょう閉幕する通常国会で、政権与党は働き方改革法、参院の定数を6増やす改正公職選挙法、そしてカジノ実施法を次々と強行成立させたという。

■説明せぬ政権の不実
 法案の本質的な論争をせず、重箱の隅をつつくような議論や、審議を遅らせるためではと思われるような論争ばかりをしてくる野党にも問題はあるかもしれないが、国会は、野党にもまれて良い法律に仕上げるだけでなく、国民への理解を得る場であることを再認識して、政府は丁寧な分かりやすい説明をしてほしい。

■抑制と均衡再構築を
 森友問題で国会は、財務省からウソの答弁と改ざん後の文書の提出を受けたことに対し、与野党の区別なく、立法府として行政府を正さねばならないというのに、与党がその責任を果たしたとは言い難い。 政府与党は、パートナーである官僚を敵に回したくないのだろうが、与党のあいまいな官僚への対応は、国民に官僚とのなれ合いを印象付けるし、官僚側の反省も期待できなくなる。 安倍1強と言われながらも盤石ではなく、官僚に弱点を握られているのかもしれないが、与党に、毅然として官僚に対峙してもらわないと、官僚という村社会がますます国民から遊離した閉鎖社会となっていくことを懸念する。

 投稿者が、『平成のうちに』やってもらいたいことは、衆議院議員選挙での「小選挙区制」を「中選挙区制」に戻すことである。 『昭和のうちに』やってもらいたかったことは、「憲法改正」である。

■問われる自民総裁選
 9月の自民党総裁選に向けて、3選を目指す首相は、当面は西日本豪雨などの災害対応を優先し、8月後半に立候補を表明する予定のようだ。 安倍総理以外を知らないので、コメントはできないが、自民党のためにも国民のためにも、無投票当選にはしない方が良い。

朝日新聞 社説:「安倍1強政治の果て 民主主義の根腐れを憂う