容疑者の逃走 態勢のゆるみ見直せ

Last-modified: Tue, 22 Jan 2019 18:29:09 JST (1938d)
Top > 容疑者の逃走 態勢のゆるみ見直せ
(2018.8.18)
 強制性交や強盗致傷などの疑いで逮捕され、富田林署に留め置かれていた男が12日夜、署内には約20人の警察官がいたが、誰も気づかず、弁護士との面会を終えた後に逃走を許したという。 面会室のドアは開閉時にブザーが鳴る仕組みになっていたが、同署は、面会を終えた弁護士や容疑者らが署員に知らせる運用をとり、ブザーを鳴らす電池を抜いていたそうだ。 ブザーの電池を抜いていたのは、うるさいからということはないと思うが、経費節減のためか。

 同署幹部は、住民に周知のタイミングは「可能な限り早い対応をとっており、問題はない」と語ったそうだが、いつも思うが、公務員というのは、こんなときだけ欧米人的というか、誤ることができない人種のようだ。 この機会に全国の警察署で問題点を分析整理し、全警察署で改善してほしい。

 ここで不思議なことは、公務員でもない弁護士のことだ。 容疑者と面会した弁護士は何ら法律的な落ち度がなかったと思うが、この弁護士が警察に声を掛けてさえいれば発生しなかった可能性が大きいと考えられるが、この弁護士の反省の声は聞かれないし、他の弁護士からも弁護士にはそのような義務はないなどと擁護するような意見しか聞かれず、非難めいた意見をしているのは橋下弁護士ぐらいなような気がする。 弁護士は市民の見方というより、容疑者の見方というか、弁護士の見方ということなのだろうか。 これは考えすぎか。

朝日新聞 社説:「容疑者の逃走 態勢のゆるみ見直せ