心の性 多様さを認める社会に

Last-modified: Sun, 25 Aug 2019 22:32:34 JST (1724d)
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(2018.7.11)
 戸籍上は男性だが、自ら認識する性(心の性)が女性であるトランスジェンダーの学生を、再来年度から受け入れるとお茶の水女子大学が表明し、日本女子大など他の大学も検討を進めている。

 女子大が門戸を開くのは口で言うほど簡単なことではない。 講義や日常生活など学内の配慮は当然だが、クラブ活動や就職活動など対外部に対しても理解を得るよう、サポートが必要となる。 これらの多くの問題は、実際には女子大に限定された問題ではなく、一般大学でも同じような課題がある。

 いないとは思うが、トランスジェンダーでない男子学生が女子大を受験する可能性もあるので、その仕切りも慎重に行うことも含め、大学進路を考える高校生側への説明や配慮も必要となろう。 当然のようにトランスジェンダーを受け入れられる社会になれば、全く問題ないのだろうが、その過渡期においては、何かと慎重な配慮が必要とされる。

 ところで女子高とか女子大とは何だろう。 男子校とは、主に男子に人気がある学科だけがある学校のことを言い、女性の入学を拒むことはない。というか、女性を排除しようとすると、性差別だと言われる。 男子を拒む女子大が存在するということは、性差別とは言われなかったのだろうか。 トランスジェンダーの学生を入学させることと、一般男子学生を入学させることとは、意味が全く異なるので、同時にしない方が良いと思うが、いずれは性差別事態を廃止することを検討する日が来るだろう。

朝日新聞 社説:「心の性 多様さを認める社会に