放送制度改革 引き続き監視が必要だ

Last-modified: Sun, 19 Jan 2020 21:58:05 JST (1576d)
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(2018.6.8)
 放送法第4条には、「政治的に公平であること」という条項がある。 政治的公平性は、左翼系の人は普通の人に対して「右」という傾向があり、右翼系の人は普通の人に対して「左」という傾向がある。 「政治的公平性とは何か」を決めようとすることこそが、政治介入になってしまう危険性を持つ。

 政治的公平とは何かを議論するより、各放送局が右習えの同じような内容を放送するより、それぞれ独自の色を出し、視聴者に多様な放送を提供した方がよほどよいのではなか。 放送するにあたって、風俗を害したり、事実を曲げた報道はいけないが、可能な範囲で倫理規範などメディア側の自主規制を行い、政治介入はできるだけないように規制緩和してほしい。 法律で規制するから、政府は高市元総務相のようなことを言わなければならなくなるのである。

 これからは、通信技術の進展を受けて、多様な放送メディアが発生する時代になっている。 また、現状の放送メディアも、インターネットに参入してきており、それへの法律が必要になってきている。 放送法はインターネット上の放送にも拡大適用できるように見直さなければならない。

朝日新聞 社説:「放送制度改革 引き続き監視が必要だ