政府予算編成 「補正回し」の悪弊絶て

Last-modified: Mon, 19 Nov 2018 23:11:44 JST (2003d)
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(2018.11.10)
 高齢化で、当初予算は政策にかけるお金の半分近くを社会保障費が占め融通がきかないこともあり、当初予算は歳出をできるだけ抑え、入りきらない分には、しばりの緩い補正予算でお金をつけるという「補正回し」と呼ばれる悪弊が、査定をする財務省が要求する各省庁と相談して調整するという手法で長年続いているという。

 本来、補正予算は財政法29条で「(当初)予算作成後に生じた事由に基づき特に緊要となった経費」などに充てられる臨時対応予算だが、当初予算では、財政規律を守っているように見せ、後で政権の目玉政策実現のために補正予算で補充するという悪弊が繰り返されてきているそうだ。

 第2次安倍政権がスタートした2012年12月以来、景気拡大局面が続いているにもかかわらず、財政は健全化されていない。 消費増税をするとしても、その前に本来の補正予算のあるべき姿に立ち返り、政権エゴのない規律ある財政に戻すべきだ。

朝日新聞 社説:「政府予算編成 「補正回し」の悪弊絶て