政権と沖縄 強硬策では展望開けぬ

Last-modified: Fri, 19 Oct 2018 23:50:22 JST (2033d)
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(2018.10.13)
 安倍首相がきのう、首相官邸を訪れた沖縄県の玉城デニー知事と会談し、玉城氏が辺野古移設に反対の立場を伝え、首相は「政府の立場は変わらない」と応じたそうだ。 知事にはそれなりの立場があり、県の意向もあるのだろうが、米軍飛行場は国の防衛に係る案件なので、住民の意見を尊重するとしても、国の方針を簡単に変えるわけにはいかない。

 埋め立て予定地で軟弱地盤の問題が見つかり、設計や工法の変更が必要なようだが、想定外の事情だとすれば、本当に「辺野古が唯一の解決策」なのかとの疑問がわいてくるし、どこまで事前調査して「辺野古が唯一の解決策」と言っていたのかの疑問も発生し、一度決めたら絶対変更しないというのは、典型的な悪い公共事業のやり方ではないか。 なぜ問題点に事前に気づかなかったのかの分析は必須であり、それでも「辺野古が唯一」なのかを改めて見直す必要があるのでは。

 ところで、玉城知事は辺野古移設に反対してどうしようと考えているのだろうか。 翁長前知事と同じ考えなのか、どうかも含めて、聞いてみたいものだ。

朝日新聞 社説:「政権と沖縄 強硬策では展望開けぬ