文化庁50年 追い風を正しく生かせ

Last-modified: Sat, 14 Sep 2019 15:34:26 JST (1703d)
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(2018.6.24)
 文化庁が創設されて、今月でちょうど50年になる。 政府は昨年末、文化を「経済成長を加速化する原動力」と位置づける「文化経済戦略」を策定し、今年3月には文化庁の機能強化などを盛り込んだ「基本計画」を閣議決定した。

 誰も鑑賞しないものは文化財とは言えないので、観光客を呼べるコンテンツというのが文化財の一面だが、認識不足、いたずらや盗難なども含めて、観光客などによって文化財が破壊されるリスクが発生する。 文化財の破壊は、ほぼ復元が不可能な、お金には代えられない性格のものが大半なので、しっかりとした管理・維持・保護が重要になってくる。 観光客にはレプリカを見せるというのも一案だが、それにも限度がある。

 無形文化財の破壊として、著作権侵害などもあり、課題は多い。
 一般の文化財は、数百年、数千年レベルのものであり、数年、数十年レベルの政府方針に左右されるべきものではないことも事実だ。

朝日新聞 社説:「文化庁50年 追い風を正しく生かせ