文科局長逮捕 行政と入試の公正汚す

Last-modified: Fri, 30 Aug 2019 22:21:29 JST (1718d)
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(2018.7.6)
 東京医科大に対し、私大を助成する事業の対象に選ぶ見返りとして、自分の子どもを同医大に不正合格させてほしいと依頼した受託収賄の疑いで、文部科学省の科学技術・学術政策局長の佐野太容疑者(官房付に異動)が、東京地検に逮捕された。

 逮捕容疑が事実であれば、東京医科大の入学試験や、東京医科大が狙った「私立大学研究ブランディング事業」の選定の信頼性が揺らぐことになる。 他にも不正入学者がいなかったのか、文科省の助成対象選定では組織的に不正が行われていたのか、あるいは単独で不正ができるようなチェックの効かないお任せ作業だったのか。 これが、今回だけだったのか、あるいは、文科省全体に蔓延している仕組みなのかを、単に司法に任せるだけでなく、政府として公平公正の観点から点検を進めるべきだ。

 ところで、「私立大学研究ブランディング事業」とはどのような助成制度なのか。 仮に、公平公正な審査だったとしても、大学への助成の在り方は見直しを必要とする。
 文科省は、日大問題など、よその組織を指導できる立場ではなくなってきているのでは。

朝日新聞 社説:「文科局長逮捕 行政と入試の公正汚す