朝鮮休戦65年 「普通の国」めざすなら

Last-modified: Sun, 03 Mar 2019 22:59:19 JST (1898d)
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(2018.7.30)
 6月に初の米朝首脳会談が行われたが、そう簡単には65年間も凝結した氷を溶かすことはできない。 65年前の7月、朝鮮戦争が休戦になり、現在まで引っ張て来たことの背景には中国がいる。

 米・日・韓の今後の動向ももちろん大きいが、休戦の背後にいる中国の動きを無視することはできないので、ロシアも巻き込んで、中国の動きを牽制しなければ、金正恩・朝鮮労働党委員長といえども、一人で65年間も続いた休戦を簡単に終わらせることはできない。 戦争で終わらせるハードランディングであれば短時間に終わらせることは可能かもしれないが、指導者がトップダウンで終わらせるソフトランディングでは手順と時間が必要となる。

 今から思えば、日本の明治維新は、多くの貴重な血が流れはしたが、奇跡に近いソフトランディングだった。 日本がそれをできた背景には、天皇制があったと思うが、北朝鮮にはそれがない代わりに、中国が背後にいる。 成功のカギの一つとして、金正恩委員長が国際舞台にどのように登場し、利用できるかがあるかもしれない。
 日本はじめ周辺各国は、そのお膳立てをする必要がある。

朝日新聞 社説:「朝鮮休戦65年 「普通の国」めざすなら