東京医大入試 「公正より経営」の腐臭

Last-modified: Sat, 12 Jan 2019 22:52:22 JST (1949d)
Top > 東京医大入試 「公正より経営」の腐臭
(2019.1.8)
 東京医科大の入試をめぐって、大学側に多額の寄付金や謝礼金が支払われて、教員や政治家から頼まれた受験生に加点していた疑いが新たに浮かんでいると、大学が設けた第三者委員会の報告書で明らかになり、問題になっているそうだ。

 寄付金に応じて受験生に下駄を履かせることが、なぜいけないのだろう。 確かに、それによって寄付金をしていない他の受験生が不利に扱われることは、容易に想像されるが、それがいけないことだろうか。 これらのことがオープンでないことがいけないのか、成績の悪い者が入学することがいけないのか。

 入学の条件が、受験時の成績と寄付金で決めると事前に公表されていればよかったのだろうが、このような条件だとメディア報道で叩かれると思ったから公表できなかったのかもしれない。 成績優秀者のみが、大学で学ぶ権利があるということが、公平な大学だと言い切れるのだろうか。

 医者になれるような条件を備えていない者に医師免許を与えることはいけないだろうし、医学部に入学する条件が、寄付金額だけで決まるというのも如何なものかと思うが、寄付金額で若干の下駄を履かせる程度ならそれでも良いと考えるが、いかがなものか。

朝日新聞 社説:「東京医大入試 「公正より経営」の腐臭