東京医大入試 明らかな女性差別だ

Last-modified: Sat, 02 Mar 2019 22:22:44 JST (1899d)
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(2018.8.3)
 東京医科大は、男子の合格者が7割以上になるように、入試で女子の得点を一律に減らすなどの操作をしていた疑いが浮かんでいる。
これの問題点はどこにあるのか。
・入試の募集要項に男女比に関する記載がないからか。
・教育に携わる大学が男女差別をしているからか。
・文部科学省が定める大学の設置基準に反しているからか。

 合格基準に男女差を設けること自体は、女性の社会進出の道を阻む行為として、いけないことなのだろうか。 医師であるためには、高度な頭脳と、それなりの投資を必要とし、仕事は質・量ともに激務である。 他業種以上に、生半可な気持ちで医師になってほしくはないし、そのための大学にも入ってほしくない。

 他業種でも基本的には同様のことだが、医師については特に、人の生命にかかわるものであり、大学でも教育設備等に高いコストを要するので、一般学部と同列に論じてほしくない。 なかには、医学評論家など医師以外の立場で医療を支援する方や何らかの都合で医師になれない方は一部いても良いとは思うが、基本的には、医学部には、まじめに医師を目指し、医師として一生働こうとしている方に入学してほしい。

 女性の進出を拒むことはいけないことだが、どうしても出産や育児などで女性がリタイヤする確率が極めて高いとすれば、女性の入学の敷居を高くするというか、入学の門を狭くすることによって、医師への熱意を男性以上に求められることがあっても良いことではないか。 女性が働きやすい職場にすることによって、優秀な医師を確保するよう社会が努力することは必要だが、男女に顕著な差がある現実であれば、大学側が差別することはある程度やむを得ないのではないか。

 ちなみに、政治家が産休なり育児休暇なりを取得することは、人としての当然の権利だが、この権利取得が既に分かっている状態で、その旨を個人情報などと公表せずに知事などの組長に立候補し、当選後当然のように権利取得を公表するような政治家は、権利の乱用というか信頼できない組長として非難されるべきだと思うが。

朝日新聞 社説:「東京医大入試 明らかな女性差別だ