殺人ロボット 出現を許していいか

Last-modified: Fri, 02 Nov 2018 18:35:46 JST (2019d)
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(2018.10.20)
 自律型致死兵器といい、殺人ロボットとも称される、AIを載せた自動運転車に兵器を積んだものや、昆虫のような超小型無人機が構想されているそうだ。

 刀剣は基本一人の人を殺す道具だが、ダイナマイトは大勢の人を同時に殺す兵器として登場し、核兵器は地域を破壊する兵器として登場した。
 投石器は離れた人を石で殺傷する道具だが、鉄砲は容易に離れた人を殺す兵器として登場し、ミサイルは遠隔地の大量の人を殺傷する兵器だ。

 戦争自体も批判の対象になっていないわけではないが、戦争を完全否定しようとしているのは日本ぐらいで、一般の国では戦争というより、化学兵器などが批判の対象となっており、核兵器は国によって温度差が違う状態だと理解している。 対人地雷、化学・生物兵器や核兵器が批判の対象になっているのは、不特定多数を攻撃するものであることと、戦争が終わった後にも長期の問題点が残るとの認識からだろう。

 仮に世界中の国がこれらの全面禁止に合意・遵守したとしても、オウムのようなテロ集団が現れて化学兵器などを使うリスクが残るので、技術研究を怠ることはできないことを忘れてはいけない。

 これらを前提として、ロボット兵器はなぜいけないのかを明確に説明する必要がある。 憲法9条などで、戦争そのものを否定しているような国が戦争兵器の規制を訴えても世界は耳を傾けるとは思えず、ロボット兵器の使用を、口だけでなく、本当に懸念するのであれば、日本はロボット技術の外国流出に規制を掛ける方が現実的だ。

朝日新聞 社説:「殺人ロボット 出現を許していいか