福島の汚染水 「問題隠し」は許されぬ

Last-modified: Wed, 10 Oct 2018 22:46:37 JST (2043d)
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(2018.10.5)
 東電は「福島第一原発の汚染水を浄化処理すればトリチウム(三重水素)以外の放射性物質を除去できる」としてきたが、汚染水を浄化装置ALPSで処理した後も、放射性のストロンチウムやヨウ素などが基準値を超えて残っていたそうだ。 初期のALPSには不具合や性能不足があったほか、できるだけ長時間、ALPSを稼働させようと、放射性物質を取り除く吸着材の交換頻度を少なくしたことなどが原因だそうだ。

 東電は、処理水の処分について検討する経済産業省の小委員会でどこまで説明していたのかは知らないが、見逃してきた小委員会の姿勢にも問題がある。 今となっては、ALPSの改善では済まされず、汚染水の浄化能力の更なる強化が必要だ。 東電が問題点の隠蔽をしていたとは言いたくないが、東電や小委員会には、もっと責任を持った汚染水の浄化や積極的な情報開示に努めてほしい。

朝日新聞 社説:「福島の汚染水 「問題隠し」は許されぬ