閣僚の資質 「適材適所」には程遠い

Last-modified: Sat, 24 Nov 2018 23:15:16 JST (1997d)
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(2018.11.16)
 政府のサイバーセキュリティ戦略本部の副本部長を務める桜田五輪相は、「従業員や秘書に指示してやってきたので、自分でパソコンを打つことはない」そうだ。

 日頃、大臣としての資質を問うと思われる、議題とは直接関係ないような些細な質問が野党からたびたびなされ、大臣が質問に苦慮して本来の議論がなされずに時間だけが浪費されていく様子を見て、野党の無責任さを嘆いたりしていたが、桜田大臣のサイバーセキュリティ戦略本部副本部長にはさすがに疑問を感じた。

 本部長の菅官房長官にしてもどれだけサイバーセキュリティを理解しているか疑わしいが、だからこそ副本部長にはたとえ若くてもサイバーセキュリティにある程度理解のある方になっていただきたかった。

 桜田大臣のような方に依頼するということは、任命者である安倍首相というか、日本の政府は、サイバーセキュリティにそれほど関心がなく力も入れていないことを世界に示したことにもなる。 実は、大臣なんかは形だけで、実際にはすべて官僚任せになっているから問題ないというのであれば、それはそれで問題だ。

朝日新聞 社説:「閣僚の資質 「適材適所」には程遠い