首都高地下化 費用と効果の見極めを

Last-modified: Sat, 14 Sep 2019 10:50:28 JST (1704d)
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(2018.7.3)
 江戸時代、全国に通ずる五街道の起点とされた東京・日本橋は、歴史的な名所だが、いまは頭上を高速道路が覆い、薄暗い川の流れを遮るように高架を支える柱が並ぶ。 日本橋の上を通る首都高速道路を地下に移す計画について、数千億円とみられる事業費を、どう分担するかの検討を進めている。

 国土交通省と東京都が仲良く分担すればよく、民営化の名のもとに官僚の天下り先としてつくられた首都高会社は不要だ。 首都高速道路を完全無料化すれば、経済は活性化し、料金所は不要になり、首都高会社およびそれに付随するものは、一般道と同様に道路の維持管理費以外のすべてが不要になる。 

 高架をなくすことによって、地元にとって長年の悲願である日本橋に空を取り戻し、上空も含めた三次元的な再開発計画を行うことにより、巨額の公金を投じるだけの価値がある。 日本橋の高架をめぐっては、首都圏全体の都市計画の一環としての道路計画であるべきであり、単純に高架を地下化すればよいというものではなく、費用対効果も重要だが、全国に通ずる起点としての日本橋を復活してほしい。

朝日新聞 社説:「首都高地下化 費用と効果の見極めを