麻生氏の発言 政権の姿勢が問われる

Last-modified: Fri, 08 Feb 2019 22:28:46 JST (1921d)
Top > 麻生氏の発言 政権の姿勢が問われる
(2019.2.6)
 麻生副総理兼財務相が地元・福岡県内での国政報告会で、少子高齢化について「年を取ったやつが悪いみたいなことを言っている変なのがいっぱいいるが、それは間違い。子どもを産まなかったほうが問題なんだから」と述べたことが問題になっているそうだ。

 これのどこが問題なのかよく分からないが、「子どもを産むか産まないかは個人の自由だ」「子どもを産みたくとも産めない方への配慮が欠けている。」「少子化の責任は政治家にあるのに、個人に責任転嫁しようとするものだ。」などと、曲解というか、言いがかりとしか言いようがないような非難だ。

 麻生副総理は、「少子高齢化問題というのは、少子化が問題であって、高齢化には何の問題もない。」と言っているだけで、政治家の責任の有無については何も言っていないのだ。 麻生副総理は、2014年にも同様のことを発言しており、同様の意味不明の非難を受けており、何度も問題にする野党は確信犯としか思えない。

 野党たちの指摘の通り政治の問題だとして、「個人の自由だ」「産みたくても産めない」と言っているだけでは問題点は解決できず、まず問題点を認識することから始めなければならない。 また、最近の若者の中には、高齢者への感謝や配慮に欠けている者が多く見受けられたりするが、このような麻生副総理発言批判の背景にも高齢者へのいたわりのなさがあったりしないだろうか。

 野党が言うように、子どもを育てることは大変なことであり、4人が妥当かどうかは別として、たくさんの子どもを育てている人を表彰の対象というか、支援対象としても良いのでは、という考えのどこが不適切なのかが分からない。 麻生発言を非難している人たちは、高齢者も少子も嫌いなのかもしれないが、あなたたちは、以前は子どもであったこともあり、大半の人は高齢者になるのだよと言いたい。

朝日新聞 社説:「麻生氏の発言 政権の姿勢が問われる