W杯日本代表 可能性と課題が見えた

Last-modified: Fri, 13 Sep 2019 22:54:34 JST (1704d)
Top > W杯日本代表 可能性と課題が見えた
(2018.7.4)

W杯日本代表 可能性と課題が見えた(朝日社説:2018.7.4)
 サッカー・ワールドカップ(W杯)の日本代表の試合がすべて終わったが、監督と選手たちに、感動をありがとうと言いたい。

 ハリルホジッチ氏から西野朗氏への監督の直前交代があり、日本協会は解任の理由として「選手とのコミュニケーション不足」をあげたが、その真偽は別として、日本協会とハリルホジッチ氏とのミュニケーションがうまくいっていなかったことは、解任後のハリルホジッチ氏の行動から想像できる。 W杯の結果とは別に日本協会の猛省を期待する。 監督選任では例年外国人を前提に検討されているように見られるが、そろそろ最初から日本人監督で進めても良いのではないか。

1次リーグ1勝1分けで臨んだ対ポーランド戦で論議を呼んだのは、この試合の途中で勝ち点をとるのをあきらめ、警告や退場数の差でリーグ戦突破を狙うための、最後の約10分間、攻撃せずに自軍でパス回しを続けるという判断だった。 子どもの教育上とかサッカーのだいご味とかは知らないし、監督は「自分の心情としては不本意」と苦渋の決断だったそうだが、結果としてベスト16を勝ち得たのだから立派な大人の判断と言える。 W杯の成績は1勝2敗1分だったが、この勝率を上げるのが目標だったとしたらポーランド戦で最後まで点を取りに行った方が良かったが、今回の目標が何かを考えれば、他力とはいえ、答えは明確だ。

 決勝トーナメントのベルギー戦では、安易な表現はチームに失礼かもしれないが、力尽きたということだろう。 2点リードした時点で、守りを強化していればとの考えもあるが、力の差がある相手に対して、リードを保てたかどうかは分からない。 結果が変わらないのであれば、前向きで戦った方が悔いが残らない。 だとして、選手交代に反省点はなかったのか。

朝日新聞 社説:「W杯日本代表 可能性と課題が見えた