100回大会閉幕 無限の力をこれからも

Last-modified: Tue, 22 Jan 2019 18:08:46 JST (1939d)
Top > 100回大会閉幕 無限の力をこれからも
(2018.8.22)
 第100回全国高校野球選手権記念大会が終わった。 猛暑への対策をはじめ、体への負担が大きい投手を中心とする選手のけが防止の徹底など、大会運営を巡る課題は多い。 冷静に見て、これは、全国の大人たちによる青少年の虐待である。 多くの国民は、彼らに元気をもらい勇気づけられたことは事実だが、高野連やNHKその他のマスメディアなど多くの大人たちが、自分たちのビジネスのために彼らを犠牲にしてきたことをどこまで認識しているのだろうか。

 猛暑対策や投手などの体の負担は、何も去年や今年に問題になった課題ではないにもかかわらず、未だに抜本的な解決策は講じられてはおらず、あっても体裁を整える程度の小改善だ。 優秀な選手を受け入れているプロ野球サイドにしても、全員が虐待されるのだから選手間では公平であり、問題ないとでも思っているのだろうか。 それとも、米国大リーグからの外圧を待っているのだろうか。 外圧があっても改革できない国も情けないが、外圧がなければ改革できない国というのも情けない話だ。

 選手たちの親族も含め、ほとんどの大人たちに罪悪感がないようだが、子どもたちを洗脳し残酷な戦いをさせているすべての大人たちは、猛省し大会の見直し改革をすべきだ。 黙認している文科省にも大きな問題がある。
 甲子園球場は、殺人こそなされていないかもしれないが、古代ローマ帝国のコロシアムとなっており、とても平和を愛する国民のすることではない。

朝日新聞 社説:「100回大会閉幕 無限の力をこれからも