EU離脱 英国は冷静な判断を

Last-modified: Tue, 06 Nov 2018 23:09:05 JST (2015d)
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(2018.10.27)
 英国が欧州連合(EU)から離脱する来年3月末まで5カ月になったが、今月のEU首脳会議でも合意はまとまらず、実質的な交渉期限は年末まで先送りとなったそうだ。

 2年前の国民投票で、52対48の僅差で「離脱」となったが、離脱派の離脱後のメリットだけを説明し、デメリットの説明をしなかったことの付けが尾を引いているようで、ある意味、国民投票の無責任さが露見したとも言える。 「離脱反対派」には、離脱の問題点ばかりを強調し、離脱しなかった場合の問題点をどこまで検証しているのかと問いたい。

 「事実が変わった場合、わたしは意見を変える。あなたは、どうしますか?」という経済学者ケインズの問いかけについて、EU(EC)加盟時から事実が変わっていないか、変わっていれば離脱を検討するのは当然ではないかと返したい。
 EUそのものが、問題点を後回しにして、メリットだけを享受している「いいとこ取り」組織であり、EUが「ゆでガエル」にならないことを祈る。

朝日新聞 社説:「EU離脱 英国は冷静な判断を