LGBT 自民の本気度を疑う

Last-modified: Sat, 02 Mar 2019 22:17:35 JST (1900d)
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(2018.8.4)
 同性カップルを「『生産性』がない」などと評して、厳しい批判を浴びている杉田水脈衆院議員の主張に対し、自民党は「問題への理解不足と関係者への配慮を欠いた表現がある」として、今後注意するよう「指導」したと、党ホームページに掲載した。

 月刊誌「新潮45」(8月号)を読んでいないのでコメントすべきではないかもしれないが、同性カップルを「『生産性』がない」などと評したことのどこがいけないのかを考えてみる。
・同性カップルは生産性がない?
 生産性を出産と解釈すれば、正しい。

・出産を工場生産と同列に見た?
 マイノリティ批判というより、人間の尊厳を気づつける問題。

・生産性のないものへの税金の投入?
 税金は生産性のないものより、あるものの方を優先すべき。 ただ、生産性がないからと言って、税金を投入しないというのは、問題。

・マイノリティ差別?
 マイノリティ(少数派)に対して税金を投入することこそ差別であり、基本的にマジョリティ(多数派)に税金を投入することが、民主主義では。 マイノリティが生活しにくい社会であれば、是正する必要がある。 マイノリティだからと言って弱者とは限らないが、マイノリティに限らず弱者に対しては社会はある程度サポートする義務がある。

 マイノリティにはマイノリティである理由(背景)がある。 その背景によって、社会での生活しにくさがあるとすれば、可能な限り、そのハードルを社会(政治)は取り除く努力をしなければならない。 そうすることによって、強者はより強くなって社会に貢献できるし、弱者は人間としての尊厳を得ることができ、場合によっては強者に変身でき、より社会に貢献できるようになるかもしれない。

 マジョリティが中心に回るのが民主主義社会であり、マイノリティがマジョリティと同列に近づけるよう努力することは必要だが、社会の中心であったりすることはないし、マイノリティが同列になるとマイノリティではなくなる。 マイノリティが社会の中心になることが悪いことかどうかは知らないが、中国や北朝鮮ではマイノリティが国の中心になっている。

朝日新聞 社説:「LGBT 自民の本気度を疑う