大坂選手優勝 輝く大輪、咲かせた人々 のバックアップ(No.1)


(2019.1.30)
 中米ハイチ出身の父と日本人の母の間に生まれ、幼いころから米国で教育を受けた女子テニスの大坂なおみ選手が、全米に続いて全豪オープンを制したが、グローバル時代を象徴するような大坂選手は、国籍を米国ではなく日本を選んだそうだ。

 ほとんど米国で育ち、第一言語も英語である大坂選手が、日本国籍を選んだのは、米国テニス協会では選手層が厚く埋もれた存在だったこともあるが、母親からの手紙を受けたヨネックスが英断を下して全面支援をし、その後日本テニス協会も地道な支援を続けてきたからだという。

 大坂選手はもちろん、ご両親やバインコーチももちろん素晴らしいが、日本国籍という意味では、ヨネックスや日本テニス協会の地道な支援を大きな意味を持っていることを感謝しなければならない。

 コーチによる暴力問題を見させられてきた日本にとって、バインコーチによる指導は新鮮なものとして映ったが、指導者の暴力はもちろんいけないが、その暴力を受容してきた選手側にも甘えがあったのではないだろうか。

 暴力を否定する指導の背景には、甘やかしではなく、選手自身がひとりで戦えるという厳しい自律性が求められていることを大坂選手から学ばせていただいた。

朝日新聞 社説:「大坂選手優勝 輝く大輪、咲かせた人々