ロヒンギャ 拙速な送還は許されぬ

Last-modified: Tue, 27 Nov 2018 23:43:33 JST (1994d)
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(2018.11.18)
 ミャンマー西部に暮らす少数派イスラム教徒のロヒンギャは、東南アジアの西端ミャンマーからバングラデシュに逃れていったものの、2017年8月からミャンマーにまた逃れてきていたが、ミャンマー政府は「ロヒンギャが安全に生活する環境は整った」として、11月中旬に帰還を始めることでバングラデシュ側と合意したと発表したそうだ。

 それに対し、国連人権理事会の調査団長は、10月に「バングラデシュに残されたロヒンギャは被害を受け続けており、ジェノサイドが進行中だ」と指摘しており、国連の人権高等弁務官は、8月13日、ロヒンギャの命を危険にさらすとしてバングラデシュへの帰還の中止を求めたそうである。

 ロヒンギャの方々には同情はするが、難民だからと言って、ミャンマーのみがロヒンギャの安住を保証しなければならない義務というか、国連やその他各国から指導や批判をされる立場にあるのだろうか。 バングラデシュや国連などは、その立場にないのだろうか。

 ミャンマーでの権限が、アウンサンスーチー国家顧問に集中しているわけでもなく、ロヒンギャに対する国民の支持も難しいなか、スーチー氏は対応に苦慮しているようだ。 大した実績もないのに、なまじノーベル平和賞を貰ったばかりに、与党になってスーチー氏も大変のようだが、スーチー氏に対しての無責任な批判より、ロヒンギャ保護のための各種支援が必要だ。
(ロヒンギャ スーチー氏に直言を(2018.10.7))

(5問でわかる「ロヒンギャ問題とは何か?」スーチー氏が直面する壁)

朝日新聞 社説:「ロヒンギャ 拙速な送還は許されぬ」