原発事故判決 釈然としない無罪判断

Last-modified: Sun, 22 Sep 2019 15:08:37 JST (1681d)
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(2019.9.20)
 2011年の福島第一原発事故をめぐり、東京電力の旧経営陣3人が強制起訴された裁判で、東京地裁は全員に無罪を言い渡したそうで、その被害者からすれば、とても腑に落ちない判決だろう。 地震や津波が予測可能だったかについては予測できるわけもないが、災害を想定して対策を打つべきであり、その点で旧経営陣が無実ということはないと推察されるが、当時の経営陣だけの罪で、歴代の経営陣は無実なのか、当時の事故処理に当たった政権の罪はなかったのかを問われると、被疑者が拡散し非常に判断が難しくなることもあり、無罪として逃げたのではないかと思いたくもなる。

 これが韓国辺りであれば、当時の政権関係者や電力経営陣の多くが、有罪判決を受けるのだろう。 大事故が起きたことに対し、誰も責任を取らないことも問題だが、事故に対してそれほどの原因究明もせずに、原発反対とか復帰とかだけが議論されていることも問題だ。

 原因究明は原発再稼働に繋がると言って、原因究明から目を背けるのもいただけない。 原発は社会生活や経済活動を支える重要なインフラであるからと言って原因究明や対策をおろそかにして再稼働されるのも困るので、しっかりとした原因究明および対策を施して再稼働するなり、代替発電を開発するなりしていただきたい。
(東海第二原発 再稼働は無理筋だ)

朝日新聞 社説:「原発事故判決 釈然としない無罪判断