学校と指導死 奄美の悲劇から学ぶ

Last-modified: Thu, 03 Jan 2019 23:23:57 JST (1957d)
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(2018.12.25)
 鹿児島県奄美市で3年前中学1年の男子が、いじめに加わったと担任に疑われ、家庭訪問を受けた直後に自殺したそうだ。 その中学生の自殺の原因が担任の家庭訪問だったかどうかは知らないが、市の第三者委員会の結論としては、教師の一方的な指導に追いつめられての、遺族らに呼ばせるところの「指導死」のようだ。

 担任は生徒らの言い分をよく聞けと言われても、必ずしも生徒が本当のことを言うとは限らないし、教師は捜査員ではない。 担任が自分だけで対処するのではなく、校長や他の同僚と対処していたとしたら、もっと生徒に威圧感を与えていたかもしれない。

 その時の教師の対応には、いろんな問題があったかもしれないが、この対処としては、各学校にスクールカウンセラーなどをおくか、複数の教師にいじめ問題などに対応できるような専門教育を施すなどして、一般の担任ではなく訓練された専門家が第三者の目で対応できるような体制に順次していくことが必要だ。

 一人の教師に、担当する生徒に関連することのすべてを丸投げするようなやり方は、生徒だけでなく、教師にとっても酷な話だ。
(先生の働き方 子供のためにも改革を(2018.11.30))

朝日新聞 社説:「学校と指導死 奄美の悲劇から学ぶ