統計不正検証 この態勢では不十分だ

Last-modified: Sun, 10 Feb 2019 21:37:26 JST (1920d)
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(2019.2.8)
 国会審議で最大の焦点となっている統計不正の真相究明のため、ようやく、政府は総務省に新たな検証チームを発足させたが、
一連の問題の端緒である「毎月勤労統計」の検証は、引き続き厚労省の特別監察委員会が担い、総務省が基幹統計を一斉点検した際に厚労省が問題の報告を怠った「賃金構造基本統計」だけを検証チームが扱うそうだ。

 2007年の年金記録問題の時には、総務省が事務局となり外部有識者からなる検証委員会を設けたそうだが、この調査は、総務省などに任せるのではなく、政権の最重要課題として、総理というか、政治家が主体的になり、これを機会に全省庁が行っている基幹統計が正しく規則を遵守して作成されているか、予算・人員の不足など構造的な問題も含め、一つひとつ徹底的に調査する必要がある。

 この基幹統計調査に関わらず、各省庁が正しく規則を遵守して、それぞれの職務を適正に実施しているかを定期的に検証されるような仕組みを構築し、官僚のしりぬぐいを政府与党政治家がさせられないようにして、政治家はもっと重要な政治課題をしっかり担ってほしい。
(統計不正解明 政権与党の本気を疑う(2019.2.5))

朝日新聞 社説:「統計不正検証 この態勢では不十分だ