防衛概算要求 歯止めなき拡大路線

Last-modified: Fri, 28 Dec 2018 22:58:47 JST (1964d)
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(2018.9.1)
 防衛省がきのう、来年度予算の概算要求として、今年度当初予算比2・1%増の過去最大の総額5兆2986億円を公表したが、厳しい財政事情のなかで7年連続の要求増となるそうだ。 安倍首相は先月末、大綱見直しに向けた有識者懇談会の初会合で、「従来の延長線上ではなく、真に必要な防衛力のあるべき姿を見定めていく必要がある」と強調したそうで、年末の防衛計画大綱と中期防衛力整備計画の改定により、防衛費のさらなる拡大を招く分水嶺となりそうだという。

 これまで対GDP(国内総生産)比1%の5兆円前後の制約が掛かっていた防衛費の制約がようやく外される可能性が出てきた。 今までは、敗戦国として自力防衛が許されず、米軍の保護下に置かれてきたのでGDP比1%程度でよかったのかもしれないが、それでは、独立国として自力防衛を図ることはできない。

 防衛装備を自国で開発・製造することは、中長期的には必要だが、当面は米国からの輸入に頼ることも仕方がないし、これによって貿易収支の不均衡是正に寄与できるのであれば、それもまた良い。
(米中貿易摩擦 拡大回避へ対話続けよ(2018.8.25))

朝日新聞 社説:「防衛概算要求 歯止めなき拡大路線