WTO敗訴 安全性の説明を丁寧に

Last-modified: Thu, 09 May 2019 21:58:40 JST (1816d)
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(2019.4.16)
 東京電力福島第一原発事故の被災地など8県の水産物の輸入を韓国が全面的に禁じていることについて、世界貿易機関(WTO)の一審にあたる紛争処理小委員会は日本の主張をほぼ認め、韓国の禁輸は必要以上に厳しく差別的で、WTO協定に違反するとしていたが、二審にあたる上級委員会は、小委の審議は不十分として判断を取り消し、韓国が全面的に禁じていることを容認する報告書をまとめ、日本の逆転敗訴が確定するそうだ。

 日本が、韓国の理不尽な行為に対して小委もほぼ認めたこともあり、勝利は当然と判断し、上級委への万全な対応を怠ったことが敗因ではないかとの意見もあるが、仮に、そのようなことで判決が引っ繰り返るとすれば、それはいかがなものか。
 購買者が「安全」と「安心」の両方を判断の基準にすることは一般にあることだが、貿易の当事国間の決まりごとが、何ら客観性のない基準で決めることを容認してしまえば、WTOの存在を自己否定していることになりはしないだろうか。

 韓国の、反日というか、世論依存の主体思想については、いつものことだが、WTOのいい加減さも、韓国とそれほど変わり映えしないことが判明した。 日本は、過度なWTO依存を諦め、それぞれの主要各国へのロビイスト活動に力を入れる必要性のきっかけとすべきだ。
(WTO改革 実現の機会を逃すな(2018.9.27))

朝日新聞 社説:「WTO敗訴 安全性の説明を丁寧に