入管法改正案 与党は一度立ち止まれ

Last-modified: Sun, 02 Dec 2018 22:48:32 JST (1990d)
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(2018.11.23)
 きのう、自民党の委員長が職権で法務委員会を開催し、野党欠席のまま議事を強行し、27日の本会議で一気に可決して参院に送る構えで、出入国管理法改正案の衆院通過に向けて、自公両党が突き進んでいるそうだ。

 外国人労働者の受け入れ拡大への大きな一歩となる政策なので、さまざまな観点から議論を重ね、疑問や懸念を消していかなければ、将来に大きな禍根を残すと思われるが、野党は審議を遅らせることや重箱の隅をつつくような質問しかせず、答える側の大臣も内閣改造直後ということもあるのか、官僚任せというか、答弁に自分たちが造ったという自信を感じさせない。

 首相のスケジュールで国会のスケジュールが左右されるようでも困るので、首相抜きで国会が進めるように、各大臣が責任をもって対応し、野党も首相の欠席に理解を示して、審議内容を充実させてほしい。

 日本は社会主義国ではないので、業種ごとの外国人の受け入れ規模の枠を示すような計画経済をすべきだとは思わないが、自治体が受け入れられるような何らかの枠は示す必要があるだろうが、明確な根拠が必要だとも思わない。

 野党のあら探しと与党の表面的な説明とが目立つ国会だが、与野党が腹を割って前向きに審議するというのは、理想でしかないのだろうか。 このような審議が続くようでは、与党が早々に打ち切りたくなる気持ちも分かる気がする。
(入管法審議へ 政府の前のめりを正せ(2018.11.13))
(外国人労働者 「人」として受け入れよう(2018.10.29))

朝日新聞 社説:「入管法改正案 与党は一度立ち止まれ