医学部の不正 沈黙は受験生への背信

Last-modified: Tue, 13 Nov 2018 18:39:14 JST (2008d)
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(2017.11.1)
 文部科学省が全国の81の医学部を調査したところ、東京医科大のほかに少なくとも六つの大学で、女子や浪人生を不利に扱うなどの不公正な選考をしていた疑いが浮かんだそうで、柴山文科相が会見で自主的な公表を促してから、あすで3週間になるが、昭和大以外に不正を認めたところはないそうだ。

 何の問題もないのか、調査中なのか、調査することをためらっているのか、公表することをためらっているのか、他の大学はなぜ公表しないのかは分からない。 確かに入試方法は、大学設置基準に明記されなくても、公正・妥当であってほしい。 仮に、性別や年齢も合否の条件に影響するのであれば、それを明記した方が良い。

 どのような合理的説明がなされるのかは知らないが、ペーパーテストの入学試験結果だけで合否を決めることの合理的説明も突き詰めると生まれつきの属性ではなく客観的に評価可能なものだというだけで、それほど説得力があるものだとも思えない。
 公平性が確保されればなんでも良いというより、有能な医師を輩出できるような大学なり入試要項なりであって欲しい。
(東京医大入試 明らかな女性差別だ(朝日社説:2018.8.3))
(医学部の入試 情報公開で再発防止を(朝日社説:2018.10.19))

朝日新聞 社説:「医学部の不正 沈黙は受験生への背信